秋田の一押し

木札店主と酒店主(木札と酒)のこだわり 【雪中貯蔵 幻の酒10年古酒】

木札専門店かまくら商店(秋田県横手市)から車で南西へ30分で羽後町に入る。
そこから花嫁道中で有名な「七曲り峠」と言う急な曲り坂をいくつも上り越えて走ること20分、羽後町田代である。
田代地区は積雪が2mを超える豪雪地帯。ここに幻の酒があると聞いた。
木札と酒はまったく違ったカテゴリ、しかしモノづくりの拘りは同じではと思い立っての訪問である。

秋田県羽後町田代の風景

その名は雪中貯蔵酒純米吟醸「七曲り峠」(商標登録済み)。
大手清酒メーカーの協力を得てプライベートブランドとして仕込んだ10年ものの古酒である。
私の知る限りでは雪中貯蔵10年古酒は今だ見たこともなければもちろん飲んだこともない。
雪中貯蔵1年目の新酒から雪中熟成10年の歳月が流れた古酒まで飲めるとあってゆめを膨らませ「菅原酒店」を訪ねた。
「酒にこだわる見本」のような店主曰く
「今年で9年、来春で10年の貯蔵が開けて来年蔵出しです。」
(来年だったのか...ちょっと残念)

雪中貯蔵1年で「新酒」、その後室温湿を保ちながら雪中貯蔵と蔵貯蔵を繰り返すとのこと。
そして3年貯蔵の古酒から、5年貯蔵、7年貯蔵の古酒3種は数量限定ではあったが幸運にも販売していた。
その後、新酒と合わせ3年古酒、5年古酒、7年古酒の4種をいただく機会に恵まれた。
冷酒がお勧めとあって、まず新酒をいただく、そして3年、5年、7年と時間をかけて一杯ずつ飲む。
それぞれの微妙な味の違いが不思議である。
自然界(雪)が酒に与える影響に熟成年数が積み上げられてその時代の模様を創り出している。
今だ感じたことのない未知の味とのふれあいがあった。

店主によると、来年蔵出しする10年古酒の仕込んだ数が少なく販売数量に限りがあるとのこと。
そして、雪中貯蔵10年古酒を飲むあたって、できるのであれば是非こころみてもらいたい。
それは新酒飲まずして3年古酒は分からず、
3年古酒飲まずして5年語れず、
5年古酒飲まずして7年の現役最長古酒を語ることなかれ。
まずは新酒を飲んでもらいたい、そして3年、5年、7年の古酒と飲むからこそ時代の味わいが分かる。
もちろん来春蔵出し10年古酒の世界は店主さえ未知の味であることは言うまでもない。
訪ねて良かった。酒と木札、職種こそ違え拘りのものづくりは同じと安心した。

雪中貯蔵酒純米吟醸「七曲り峠」(商標登録済み)

秋田の特産酒米「秋田酒こまち」を杜氏職人の技で磨き、
雪深い羽後町田代に貯蔵温度0度、湿度100%、空気対流0の状態で雪中貯蔵を繰り返した「酒」です。

ゆきトピア 雪中貯蔵酒純米吟醸「七曲り峠」新酒
『まろやかな味、雪中貯蔵一年の新酒』
ゆきトピア 雪中貯蔵酒純米吟醸「七曲り峠」三年古酒
『静かな味、雪中貯蔵三年古酒』
ゆきトピア 雪中貯蔵酒純米吟醸「七曲り峠」五年古酒
『お酒を超えた百薬の長、雪中貯蔵五年古酒』
ゆきトピア 雪中貯蔵酒純米吟醸「七曲り峠」七年古酒
『未知との出会い、雪中貯蔵七年古酒』

雪中貯蔵 焼酎乙類「七曲り峠」(主原料:米・米こうじ)

桜
『切れあじ絶妙、雪中貯蔵五年焼酎』
桜 雪中貯蔵酒純米吟醸「七曲り峠」三年古酒
『深みある、雪中貯蔵11年焼酎』

この地、この場所、こんな人。

秋田でもひときわ自然豊かなこの地、春は野山いっぱいに花が咲き、初夏の新緑に小鳥はさえずり
澄んだ川と遊び、真夏の青空に鳥海山のいただきを眺める。
晩秋のもの悲しさは人への思いやりを育み、冬の寒さは厳しく豪雪に耐えながら胆力を鍛え
この「七曲り峠」を幾度も越え米に恵まれ水に恵まれ自然に人に感謝し、ただただ愚直なまでに「酒」だけをつくってきた。
それが菅原酒店の「酒」です。

羽後町田代

かまくら商店 あとがき

自身、秋田に何十年も住んでいてこんな素晴らしい酒があったとは知らぬことは罪であった。
菅原酒店(雪中貯蔵古酒)の酒に出会えた喜びを
全国のお酒好き、こだわりがある方に、今からでも是非伝えなければいけないと思い、
木工芸製作の木札専門店としては専門外ではあるが、このページを通してお知らせとしました。
ただ、来年蔵出し予定の雪中貯蔵10年もの古酒が生産数量に限りがあり必ずが購入できるか否かは分かりません。
雪中貯蔵新酒~古酒に興味があり菅原酒店について詳しく知りたい方はお問い合わせください。