なぜ ?
あなたの木札はコーティングをしないのですか。
■木札の負の特徴)
いま木札の製作はレーザー機による彫刻が主流です。
手彫りにはできない細かな箇所まで
レーザー機は彫れる利点がある反面
素材が「木」のため彫り込みが細かい故に
彫った箇所が時間とともに彫刻部に欠けが生じ
全体に劣化が広がる特徴があります。
■木札の分類)
加えて木札は
美術工芸品(飾り物、置物)ではありません。
美術品のように設置するだけで動かさない
壊れにくい類ではありません。
木札は木工調度品(箸、コースター、お椀など)
のように日常、使用する実用タイプで
時には激しく使われる消耗の早い類です。
■彫りを保護する方法)
木札へのコーティングは
美観と耐久性と耐水性を加えます。
特に細かな彫り個所は塗料の粘着により
その箇所を保護し欠けを防ぎ長持ちさせます。
■誰でできるコーティング方法)
1、透明塗料(水性、油性、樹脂系、ウレタン等いずれか)で下塗ります。
※その時、木口(木札の上下の切り口)面にはなるべく塗膜の厚い塗料を
塗ることで吸い込みがより少ない目止めになります。(必要に応じその個所だけ数回塗ります。)
2、1回目の塗りの完全乾燥を確認後、240番のペーパーで磨ぎ、2回目透明塗料を塗っては乾燥させて
また透明塗を塗って乾燥させて磨ぐを数回(5以上)繰り返し塗り重ねていきます。
3、最終の5回目の仕上げペーパーは400番以上のを使用し磨ぎます。
5、いよいよ最終の上塗り、塗膜の厚い塗料を選択することで塗りに厚みが出ます。
※各塗料には相性がありますので相性の良い塗料を使用するのがコツです。
水性であれば水性と一貫して同じ類の塗料を使用するのも塗り事故防止になります。
注)塗料、塗り方によっては中塗り回数を5回以上と塗膜を観て判断します。
中塗りの塗膜の状態が悪ければ結果上塗りの仕上がりも悪くなります。
仕上げ前の中塗りの塗膜状態は完全乾燥であって塗膜状態も
平らに整った状態であることが上塗りするの条件です。
間違えると最悪な仕上がりになります。
6、上塗り塗料によりますが5〜7日間の完全乾燥を確認して完成です。
■コーティング重要ポイント)
※使用塗料の特性を十分理解し各塗料の相性を確認する。(販売店で教えてくれると思います。)
※塗りをよく乾燥させてからサンドペーパーで軽く磨ぐ
乾燥が不十分の場合は次の作業に入らない。
“時間がかかっても、完全に乾燥してから” これは厳守です。
また、ペーパーで磨ぐ際に強からず弱くもなく丁寧にすると次の塗りの塗膜が綺麗に仕上がります。
※刷毛塗りの際は刷毛跡に注意します。(一番、重要な作業です。)
以上、
仕上がりのポイントは
1、塗料は薄く塗り重ねる。
2、時間をかけて完全乾燥
3、ペーパー磨ぎは丁寧にするのがポイントです。
■祭り屋工房のスタンダード木札のコーティング)
当方の通常コーティング基本は
上記(1、〜6、)の工程で下塗りから始まり中塗り〜仕上げ塗りと
合計5回〜の塗り重ねと、240番〜800番ペーパ仕上げの流れによる
繰り返しコーティングです。
■ps
素材(木)という質感を重視してる美術工芸品の室内置物でも
耐久性(劣化防止)のために最低限のコーティングをしてる物もあります。
天日にさらされる実用タイプの木札にはコーティングは必要ではないでしょうか。
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